この週末もいい天気でしたね!金曜、土曜とamirisuの打ち合わせ、次号に向けた仕事も随分捗り、機嫌良くサザエさんシンドローム中です。
一晩寝たら少しどうでも良くなってしまったのですが、さて、日本の競争力をどうしたらいいのか、という話題の続きです。
ちなみにあの後ふと思いついたのは、「織田信長の功罪」。彼の事例が日本のリーダーシップを殺したのだろうか、とふと思ったんですよね。「こういう行動を取れば部下に刺される」お手本として。
そして前回の続き。
(2)日本の会社の仕事の効率が悪い
日本の仕事のしかたが何故外国人から見て効率が悪いと言われるかは、「文句を言われないようにする」ことが仕事の中で一番重要視されているのが原因じゃないのかと思っているのです。
「不良品がないようにする」「お客さんからクレームがないようにする」「失礼だと思われないようにする」「書類にミスがまったくないようにする」「締め切りに1時間も遅れないようにする」。ビジネスの本来の目的はここにはないのに、この「防ぐ」という行為に殆どの時間が費やされているように見えます。
一方、海外によく見られるやりかたは、「不良品があったら交換する」「お客さんからクレームがきたら、更によいオファーをして満足度を上げる」「言葉尻や宛名の書き方をいちいち気にしない」「書類にミスがあったら直せば良い、もしくはミスが出るような書類は無くす」「締め切りに遅れても最終的に物が出てればいい、もしくは完璧じゃなくてもリリースする」というもの。日本人の多くには耐えられないようなのですが、仕事のスピードがどれくらい変わってくるか、残業がどれくらい減るか想像できるでしょ?この態度がないと海外で仕事を出来ないと思うのです。
もちろんね、日本人の細かさがあるからこそ生みだせる商品というものもあります。でも、今のマーケットでそれが求められているクオリティの仕事なのか疑問に思うところがあります。
数日前、仕事の客先でディスカッションをしていた際、不安遺伝子というものについて聞きました。テレビでも紹介されて話題になった、ということ。不安を感じ易い遺伝子SS型、不安を感じにくいLL型、そしてその中間のSL型というものがあり、日本人は9割がSS型だ、というもの。SL型は7%、LL型は3%しかいないそうです。一方、アメリカではSS型は40%程度だとか。(自分はSS型ではないという気がしています。私を良くご存知の方は賛成するだろうけど。)
なんだか、これ関係がありそうだな、と思って。
一方で、消費者が意識を変えないといけないとも思うんですけどね。
IKEAの家具にはパーツが足りなかったりすることもあります。ここを完璧にしていないから(あとは他の経営努力もあって)価格が安い。日本人に良くある態度は「高くても完璧なものを買いたい。」ところが、この完璧を目指すことは、日本以外では売れない価格帯の商品を作ることでもあります。加えて、完璧にすることにエネルギーを向けすぎて、イノベーションに力を割けません。だから日本の商品は競争力がない。
アップルの新製品は最初すこし不具合があったりします。それなのにアップルのシェアがここまで高いのは、実は皆そんなに気にしていない証拠なのではないかとも思うのですが。
ところが。
一方で、日本の独特の美意識はこの、ともすれば効率が悪いとも解釈できる「心配性」から来ているのではないか、という気もするのです。
お客さんからクレームが来ないように、数ミリもずれないように建物を建てる。失礼だと思われないようにサービスを尽くす。まったく質問が来ないように、説明書にすべて書き尽くす(あ、これは無駄か)。
日本の競争力は、独特の美意識にあるのではないかという気もしているので、そこを壊さずにも海外と戦えるような人材を育てていくにはどうしたらいいか、そういう人材に自分がなるにはどうしたらいいか、というのが悩んでいるポイントです。
正に同じ事を感じ、悩んでいます。只今転職活動中!
良い仕事のご縁がありますように!