そろそろ出産まで1ヶ月ほどになりました。基本的に産休を取るつもりはないのですが、本当だったらもう法的に産休に入る週数になりました。これまで普段通りに仕事をしてきましたが、日々身体が重たくなっているらしく、気がついたら流石に歩くのが本当に大変になっていて、Macbookや参考書籍を持って出かけたり、家に仕事を持って帰るのでさえひと苦労。転ばないようにというのもあって、あまりにも一生懸命歩いているので、携帯を落として割ったり、道を間違えて行き過ぎたり、色々なことが起こっています。自分がこんなに太ったなんて、それもシュールな感じです。
近頃名前を考えなければならないということもあり、自分の子供にどう育って欲しいのかということに思いを巡らせます。自分が医者でもなければ、継がせなければならない会社もないので、将来何になって欲しいというのもないし、やっぱり考えるのはどんな人間になるのかということです。(自分の子がすごく保守的な人間になったら怖いなと思ったりもしますが、私たちが2人ともかなりリベラルである限り、多分それはないだろう。)
社会人になって、大人であるということにとって、私がとても重要だなと思うことがあります。それは自己肯定力と、他人に対して悪意を抱かない、ということの2つです。あえて言えばさらに、融通がきく、ということでしょうか。
自己肯定力を身につけることは、かなり努力が必要なことだと思っています。男性は(単純なせいか(笑))女性ほど苦労していないのかもしれませんが、女性は私の想像では、一番身近な母親の批判にさらされがちで、かつ、自分の身分をわきまえるという教育が優先されるのではないかと(もちろんそれも大事ではあるのですが)。
私自身も厳しい母親に育てられたし、病気がちで友人たちと同じように運動や行動ができなかったこともあって、自信を持って何かに取り組むということが難しかった10代、20代でした。でも今になってわかることは、何かに向かって努力したり、くじけずに成し遂げるには、自分を肯定し励ます力がものすごく大事だということです。大人になれば、これを自分でやらなければなりません。他の人に批判されたり怒られたりしても、絶対に自分にはできるはずだと信じてあげられるのは、結局のところ自分だけ。
私が非常にラッキーだったのは、節目ごとにハッとする言葉をかけてくださった方々と出会えたことだと思います。その主は学校の恩師たちでした。理想とかけ離れた自分を肯定するのは、かなり努力のいること。それらの言葉に励まされて、コンプレックスをバネにできたのだと思います。今ではamirisuの仲間たちがいて、いつもお互いを励ましあっています。一人で仕事をしている人がどうしてやっていけているのか理解できないくらい、私たちの励まし力は素晴らしいです(笑)。
最近発達心理学の本を色々と読んでいて(最近こればかり言っている気も)、子供の情緒が安定するには母親のスキンシップと肯定力が一番大事だということを知りました。ちょっと前によく聞かれた、「抱っこグセがつく」ということも最近の研究では気にする必要がないとのこと。逆に母親に受け入れられていないと感じる子供は、自分に自信がもてなくなるということらしいです。
なんて、実際に子供が生まれたら大変すぎてこんなことは忘れてしまうに違いありません。だから今書いておく。本当にどうなることやら。
今日母になることについて大変ショックなものを2つ目にしました。ひとつは、NHKでやっていた福島から避難してきた子供達への差別。子供達にそんなに強く他人への悪意を植えつけられる子育てのしかたは本当にどうなんだろうとショックも受けたし、その大人自体が自分の不安と向き合えず、自分の不都合や不安を他人のせいにすることに由来しているんだろうなと思うと、まさにその態度がトランプみたいな大統領を生んでしまうわけで、アメリカの状況は他人事ではないなと深刻な気持ちになりました。日本で政治がなかなか変わらないのはただ、私たちにチョイスがないからだけで、あったらどうなっていたことか。
もうひとつは、コロンバイン事件(学校での銃乱射事件)の当事者の母親のTED TALKです。 この方は自分の息子が大量殺人の犯人になってしまったことについて18年間悩み続け、ついに勇気を振り絞って登壇したということ。なぜ自分の子供の状況に気づけなかったのか、事件当時多くの人に言われたこの問いかけを、実は自分が一番強く感じていたのだと語っていました。事件のあとになって、息子が自殺しようと企てるくらいに悩んでいたこと、17歳の青年でも簡単に銃が変えてしまうこと、それがいつのまにか自殺ではなく他殺にまで発展してしまったことを知ったとのこと。本当に考えさせられました。
母子手帳をもらって、その時の自分の様子を書いておくようにと言われますが、いざ書こうと思うとその欄があまりにも小さいので、色々書いてみました。次回はまた編み物のネタなど。